動画広告の効果をどう読む?企画を判断する前に見る初期指標
再生数だけで良し悪しを決めないために。配信、視聴、クリックを順に確認し、次のクリエイティブテストにつなげる方法。

動画広告の効果を公開直後の数字だけで判定するのは早計です。表示、視聴、再生が進んだ位置、クリックは、それぞれ別の問いに答える指標です。Google 広告も動画広告の指標を区別し、キャンペーンの目標に応じて重視する指標を選ぶよう案内しています。まず「何を確かめたい広告か」を明確にしましょう。 1(https://support.google.com/google-ads/answer/2375431?hl=en)
動画広告の効果を、配信から行動まで順に確認する
- 目的と比較条件を決める。 認知、サイトへの誘導、購入など、今回の目的を一つ明確にします。素材を比べるなら、媒体や目的、配信条件の違いも記録しましょう。条件が異なる数字だけを並べて、企画の優劣とみなさないためです。
- 視聴のどこで変化したかを見る。 表示回数、視聴回数、視聴率、どこまで再生されたかを分けて確認します。冒頭で離脱しているようなら、最初の映像と文言から商品や提案が伝わるかを見直します。ただし、離脱の原因が冒頭の表現だと、この数字だけで証明できるわけではありません。これらは Google 広告が挙げる動画指標に含まれます。 1(https://support.google.com/google-ads/answer/2375431?hl=en)
- 視聴後の行動を別に見る。 視聴されてもクリックが期待に届かなければ、映像で見せた内容と訴求、最後の行動喚起がつながっているかを確認します。クリック後の成果が伸びなければ、遷移先やコンバージョン計測も点検します。クリック数だけで、どのカットが効いたかは判断できません。Google 広告もクリックを動画広告の指標として扱っています。 1(https://support.google.com/google-ads/answer/2375431?hl=en)
これは原因を特定する公式ではなく、次に点検する箇所を絞る手順です。素材間の差を見る際は、配信条件の違いや偶然のばらつきも考慮します。
数字を次のクリエイティブテストにつなげる
折りたたみ机の広告を仮に作るとします。次の3案は、消費者の好みが実証された案ではなく、制作を考えるための要素を組み合わせたバージョン例です。
- A:設置を見せる。 机を広げるカットに「必要なときに広げる作業スペース」という字幕を合わせ、最後は「サイズを確認する」と促す。
- B:使用場面を見せる。 小さな部屋で机を使うカットに「限られた空間に作業場所を」という字幕を合わせ、最後は「商品を見る」と促す。
- C:収納を見せる。 机を畳んで壁際に置くカットに「使い終わったら畳んで収納」という字幕を合わせ、最後は「収納時のサイズを見る」と促す。
公開前に、音を消し、字幕を表示した状態で各案を確認します。字幕は映像と合っているか。最後の行動喚起は、見せた内容から自然につながるか。この3案のテストで比較できるのは、まず各バージョン全体の成果です。差が出ても、カット、字幕、行動喚起のどれによるものかは分かりません。一つの要素に差を帰したいなら、ほかの要素をそろえ、その要素に焦点を当てた追加テストが必要です。
指標の意味にも境界があります。広告接点とその後の行動を結び付けるアトリビューションは、その広告が行動を引き起こした証明とは異なります。紹介されている増分効果の測定方法の一つは、対象者を広告配信の対象群と配信対象にしない対照群に無作為に割り付け、行動の差を比べるものです。これはキャンペーンによる追加的な効果を問う方法で、上の例の特定の字幕が効いたことを示すものではありません。初期指標は企画の最終判定よりも、次に検証する問いを決めるために使いましょう。 2(https://www.remerge.io/ko/blog-post/the-pros-and-cons-of-attribution-and-incrementality)